こんにちは、歯科医師の友田です。
今回は抜歯を回避できるエクストルージョンという治療法を行いましたので、ご紹介します。
エクストルージョンとは、歯肉の下まで虫歯が進行した場合や歯が割れてしまった場合に、矯正的にワイヤーとゴムで歯を引っ張り出して、歯の健康な質の部分を、歯肉の上に出すことを目的として行います。
写真の患者様は、左上前歯が歯肉あたりかそれより下のラインで折れてしまい、このままでは歯の質が少なく、長期的にかぶせものや歯周組織を安定させるには厳しい状態です。
そこで、エクストルージョンを行い、矯正的にひっぱりあげることで質を確保し、安定した状態でかぶせることができ、抜歯を回避できました。(症例によっては抜歯になることもありますので、しっかりした診査・診断が大切となります。)
元々入っていた金属製の土台が原因の歯肉の黒ずみ(メタルタトゥ―)の除去も行い、土台はファイバーポストコア、かぶせものはオールセラミックにてメタルフリー修復することで、より安全な安定した素材で、審美性及び予知性をあげることができます。
患者様には、自分の歯を保存した状態で治療できたことで、とても喜んでいただけました。
ドクター、スタッフ一同、日々研鑽をしております。お気軽にご相談ください。
2016/12/21