今日は。副医院長の和久井です。
今回は口の中の病気、つまり虫歯や歯周病が身体に及ぼす影響について少しお話しします。
ここ数年、当院に来院される方の中に今までとは違う主訴で来院される方が増えてきました。それは医科からの要請で来院される方です。
「リュウマチの治療を始めるのでその前に歯を治してくるようにと言われた」
「人工関節の手術をするのでまず歯科検診を受けてきてくださいと言われた」
「心臓の疾患があるので歯科で定期的なメインテナンスを受けるように言われた」
等々、今、医科の先生が口腔内疾患と全身疾患との関係に注目するようになって来ました。
歯周病とは慢性の細菌感染症です。この細菌が血管に入り込み身体の隅々にまで行き渡ります。そのスピードは一周するのに2~3分、つまり歯周病原菌は常に身体の中を巡っています。
この細菌が脳に行くと脳梗塞を引き起こします。
肺に行けば肺炎、
心臓に行くと心筋梗塞、狭心症、心内膜炎、
肝臓では肝炎とあらゆる疾患に影響を及ぼします。
動脈硬化、高血圧、糖尿病、癌、認知症の発生率を高める要因にも挙げられています。
さらに早期低体重出産、骨粗鬆症、メタボリック症候群等々。
厚生労働省もこの事に注目し歯科検診、口腔内疾患の予防強化を打ち出しました。
健康の入り口はまず口から、とは以前から良く言われてきましたが超高齢社会が訪れた今、口腔内の健康がますます重要視されています。
皆さんも定期的な歯科検診とメインテナンスで健康な身体を維持していきましょう。