こんにちは。歯科衛生士の太田です。
今日は大人のお口のトラブルについて少しお話しさせて頂きます。
最近大人をメインターゲットにした歯磨き粉をよく見かけます。
何故でしょう?
歯は年齢とともに色素が沈着し、色が暗くなっていきます。また歯周病や加齢、強いブラッシングなどが原因になって歯ぐきが下がってくるため、知覚過敏を起こし、歯がしみるようになることもあります。さらに口臭もきつくなってくるため、大人向けの歯磨き粉が出てきたのだと思います。
しかし、その他に大きな理由として、根面う蝕が増えてきたことが挙げられると思います。
あまり聞かない言葉かもしれませんが、根面う蝕は小児や青少年にはみられず、成人にみられる虫歯です。
若い人々にみられる虫歯は物をかむ面や歯と歯の間にでき、歯の表面のエナメル質が溶けて歯に穴が空きます。ごく浅い場合、唾液の成分により修復されることもあります。
一方、根面う蝕は歯ぐきがやせて下がり、歯の根の部分が口の中に出てくるとできるようになります。歯の根はセメント質で覆われていて、一度虫歯になってしまうと修復されることはありません。また根面う蝕は虫歯の範囲が歯を取り囲むように広がっていきますが、神経を取った歯の場合は痛みが無いまま広がるため、歯が折れて初めて根面う蝕に気付くこともあります。
根面う蝕を防ぐためには、ご自身によるブラッシングと歯医者での定期検診を受け、定期的なクリーニングでお口の中を清潔に保つことや、フッ素を取り入れ、歯を強くすることなどが効果的です。
歯磨き粉にもフッ素は入っていますが、定期健診の時に高濃度のフッ素を塗る事も効果的です。
ご興味がありましたら、お気軽にお尋ねください。