根管治療中・治療後に痛むことがあるのはなぜ?対処方法は?|大和市の歯医者|医療法人社団英優會

トピックス TOPICS

根管治療中・治療後に痛むことがあるのはなぜ?対処方法は?



歯の神経まで達したむし歯など、必要がある場合に、歯の神経を抜いて歯の根っこをお掃除する「根管治療」。


前回のブログでは、根管治療の概容や流れ、通院期間をお話ししました。


歯根内の細菌をお掃除するため、根管治療では、何らかの原因により、根管治療の通院中や根管治療の完了後に痛みが生じることも。


今回は、「根管治療中・治療後に痛むことがある理由」、および、「根管治療で生じることがある痛みへの対処方法」について、ご説明します。


■根管治療の施術後に痛むことがあるのはナゼ?


◎根管治療時にかかった負担により、施術後に歯や歯ぐきが痛む場合があります

根管治療では、ファイルやリーマーなどの専用の器具を根管内部に挿入し、歯の根っこをお掃除していきます。


神経や血管が走る根管内部に器具を挿入するため、根管治療では、根管内部や根管の先端に負担がかかります。


患者様やケースによっては、根管治療時にかかった負担により、施術後、歯や歯ぐきが痛む場合も。


なお、すべての患者様・すべての根管治療において、施術後に痛みを感じる訳ではありません。


根管治療の施術後に生じる痛みは、一時的なものが多いです。特に処置をしなくても、施術後の痛みの多くは、通常、根管治療を受けた後、1~3日以内に治まります。


◎根管治療の施術後、4日間以上痛む場合は、何らかのトラブルが起きている可能性も

根管治療の施術後に生じる痛みは、通常、根管治療を受けた後、1~3日以内に治まることが多いです。


もし、根管治療の施術後、4日間以上痛む場合は、根管を中心に、以下のような、何らかのトラブルが起きている可能性があります。


[根管治療の施術後、4日間以上痛みが続いている場合に考えられるトラブル]


  • 根管内部が細菌に感染し、炎症が起きている
  • 根管内部に折れた器具の先端が残っている
  • 根管治療時に誤って根管の壁を突き破り、根管に穴が開いている(パーフォレーション:穿孔)

次の項では、上記の原因ごとに、根管治療の施術後に続く痛みへの対処方法をご紹介します。


■根管治療の施術後に痛みが続く場合の対処方法


①根管内部が細菌に感染し、炎症が起きている

細菌の取り残しや衛生管理の不備など、何らかの原因により、根管内部が細菌に感染し、炎症が起きて、痛みが続く場合があります。ケースによっては、強い痛みで、夜、眠れなくなることも。


根管内部が細菌に感染し、炎症が起きている場合は、再度、根管治療(感染根管治療)が必要です。衛生管理を徹底した上で、再度、根管内部のお掃除・お薬による殺菌を行います。


②根管内部に折れた器具の先端が残っている

根管治療では、力の入れ過ぎや器具の経年劣化などの原因により、リーマーやファイルなどの挿入器具が折れてしまうことも。根管内部に折れた器具の先端が残っている場合は、再度、根管治療を行い、折れた器具を取り除く必要があります。


折れた器具を取り除くためには、肉眼や通常の歯科用ルーペでは発見が困難です。マイクロスコープを用い、慎重に器具を取り除かなければなりません。


マイクロスコープを用い、慎重に器具を取り除いた後は、再度、根管内部のお掃除・お薬による殺菌を行います。


③根管治療時に誤って根管の壁を突き破り、根管に穴が開いている(パーフォレーション:穿孔)

根管治療では、力の入れ過ぎや根管の長さを見誤るなどの原因により、リーマーやファイルの先端が根管の壁を突き破ってしまうことがあります。


起きてはならないトラブルですが、治療時に誤って根管の壁を突き破ってしまい、根管に穴が開いている場合は、再度、根管治療を行い、根管の穴をふさがなければなりません。


MTAセメントなどを用いて根管の穴をふさぐことで、外部から細菌が侵入する経路を遮断でき、細菌感染を防ぎやすくなります。


なお、根管の上部、歯と歯ぐきとの境目の歯周ポケットに穴が開き、歯の外に貫通してしまった場合は注意が必要です。歯周ポケットに貫通した穴から侵入した細菌により、根管内部への再感染が起きやすくなります。


【精密機器・高性能な器具を用いることで、根管治療の成功率を高めやすくなります】


根管治療を成功させ、かつ、治療中のトラブルを防ぐためには、マイクロスコープ・CTなどの精密機器を用いて治療を行うことが重要です。


目視や勘のみに頼らず、精密機器・高性能な器具を用いることで、根管治療の成功率を高めやすくなります。


– 精密機器・器具&殺菌効果の高いお薬を用いた根管治療を行っています –


当院では、以下の精密機器・器具&殺菌効果の高いお薬を用い、根管治療を行っています。


<精密機器・器具>


  • 歯科用CT
  • マイクロスコープ
  • ラバーダム
  • ニッケルチタンファイル

<殺菌効果の高いお薬>


  • MTAセメント

上記の精密機器・器具&殺菌効果の高いお薬により、根管内部の細菌の取り残しを防ぎやすくなります。


根管治療は、初回の治療がとても重要です。初回の治療で、しっかりと細菌を除去できるかが、治療の成否を左右します。


「根管治療を受けたものの、痛みが治まらない」

「根管治療が長引き、困っている」

「むし歯を放置してしまい、夜も眠れないほど、歯が痛む」


など、根管治療やむし歯でお困りの方は、当院までご相談ください。



医療法人社団 英優會
歯科医師
⇒総院長の経歴はこちら